ぜったい聞いてるな……

臨月のオクチャンを気遣ってあげなければいけないことは頭ではわかっていても、つい気持ちが前面に出てしまうことがある。
今週から来週にかけては、いよいよなので出稼ぎ仕事はなるべく控えるようにしていたんだけど、急きょ、もう1日入ってほしいと連絡が。仕事があるのはありがたいことだし、予定日まではまだ間がある日だったので、引き受けたら、オクチャンはご機嫌斜めに。産まれてからの準備もまだたくさん残っていて、いろいろ相談したいこともあるのに、と。
でも、オイラだって中の人のために頑張って仕事をしよういるんだから、それをするなっていうのは、ちょっとどうなのって気になってしまい、少し険悪なムードになってしまった。
でも、オクチャンがひと昼寝したらすぐに和解。頑張れ、そっちこそ頑張れなんて、いつものような感じに。するとオクチャン、「あ、むちゃくちゃ動き出した」と。見ると中の人がグニングニン動いているのが服の上からもわかるくらい。
さっきの険悪ムードの時には、ちっとも動いてなかったんだそうだ。
中の人、ぜったいオイラたちの会話を聞いてるし、様子をうかがってるに違いない。雰囲気がよくないときは「やばっ」なんて感じでおとなしくしてて、仲直りしたら「よかったよかった」って喜んだんだろう。
すまんのう、中にいる時から気を遣わせちゃって。