ウチボウズとのエピソードあれこれ

中の人がウチボウズになって1週間。たったそれだけなのに、我が家には、そしてオイラには、今までなかったようないろんなことが起きている。
そのいくつかをちょっとメモしておこう(本当はまだまだあるんだけどね)。

・これって寝返りじゃないの?
新生児はとにかく、基本は寝るか、おっぱいを飲むか、ウンチオシッコをするか、っていう生活で、寝ているときも仰向けにしたらその体勢で寝っぱなし、だと思っていた。
けれど、ウチボウズは、仰向けにして寝かせても、ふと見ると横向きになっていたりする。あれれ?これってもしかして寝返りなのか? でも寝返りって、普通は生後4〜5か月経って首がすわってからするもんだろう? もしかしたら、ウチボウズは超早熟なのか? なんて疑問というか期待というか妄想というかが、むくむく頭をもたげちゃったりした。
でも、オクチャンに聞くと、それは寝返りとは言えないもので、たまたま何らかの偶然の勢いで体勢が少し変わっただけ。寝返りというのは、自分の意思で意図してやるものだとのこと。
な〜んだ、そうか。と頭では納得したものの、でも、やっぱり、実は、これって、寝返りの一種で、ウチボウズは生後1週間で寝返りを打ったギネスもののガキンチョなのかも、なんて思いが完全には消えてくれないのだった。

・ウンチはつぶつぶ?
オクチャンに教えてもらって、ウチボウズのオムツも替えるようになったオイラ。「お風呂の人」だけでなく、「オムツの人」にもなったわけだ。ちょっと出世か?
だいたいウチボウズは、おならと一緒にウンチを出すようなので、「ブホッ」とか「ビュリッ」とかいう音がしたら、オムツのギャザーをめくって、ちょっと覗いてみる。茶色いヤツがいたら、交換だ。
新しいオムツを下に敷いて、脚を持ってお尻をあげて、お尻ふきで汚れを取って古いオムツを取り出して新しいのをつけてあげる。慣れればどうってこたあないぜ。
ただ、汚れを取るときにちょっと苦労することがある。というのも、ウチボウズのウンチは、つぶつぶ状のことが多く、なかなかお尻ふきではきれいに拭い取れない場合があるから。ま、少々手についたって、大人のウンコほど臭くないから、後で洗えば問題ないんだけどね。
それにしても、おっぱいしか飲んでないのに、なんでつぶつぶ状のウンチになるんだろう。おっぱいに含まれている脂肪分のせいなのかしら?

・オイラの子守歌は……
夜中にふと目覚めると、ぐずったウチボウズをオクチャンのマミーが抱いてあやしてくれていた。マミーは小さな声で、子守歌を歌っているようだった。
 ねんねんころりよ おころりよ
 坊やはよい子だ ねんねしな
あるいは、子守歌ではないけれど、
 かごめかごめ かごの中の鳥は いついつ出やる
 夜明けの晩に 鶴と亀がすべった 後ろの正面だあれ
なんて歌を。
マミーがいなくなったら、オイラがやらないといけないことも当然出てくる。そんなとき、マミーと同じような歌(唱歌っていうんですか)をオイラは歌えるだろうか。ちょっと無理そうだな。
じゃあ、オイラが歌える子守歌ってどんなやつだろう。ウチボウズを抱っこしているときに、いろいろ考えてみたんだけど、そこで口の端に出てきたのは、なんと「かぐや姫」だった。
 湘南へ帰る人たちの 顔がとてもやさしい
 すこし心が落ち着いた 鎌倉過ぎたあたり
 なぜ海が見たいのだろう もう若くもないのに
 もしも沈む夕日に間に合えば ただそれだけのこと
とか、
 別れた時 おもかげ色の空を忘れました
 飲みかけのグラスに映った 空を忘れました
 あの日の君は 笑いさえもうかべていた
 まるでぼくの後姿に よろしくと言いながら
 部屋の灯り消しながら また会うその日まで
とか。これらをぼそぼそって歌うと、ちょっと子守歌っぽくなったような気がしたんだ。年がバレバレだけどね。

・年寄りオヤジの残念な瞬間
年といえば、年取った新米オヤジが、否応なく年齢を実感させられる場面がある。
沐浴させているときや、あやしているときに、ウチボウズの顔をよく見ようと近づいていくことがあるんだけど、そうすると、なんか逆に顔がぼやけてしまうんだ。これって……そう、老眼。
じゃあとメガネを外すと、近視の乱視なので、今度は少し離れただけで見えなくなってしまうし。両手でウチボウズを抱えているんだからメガネのつけ外しを頻繁にすることもできないし……。
かといって、これまで頑なに拒んできた遠近両用を買うのもしゃくだしな。ああ、どうすりゃいいのよ。