ウチボウズ、ウンチまみれに

今日からまた出稼ぎ仕事が始まるので、その前に片付けておかないといけない仕事をシコシコ夜中(というか朝方)までやっていたとき。
ウチボウズの鳴き声とそれをあやすオクチャンの声がしたと思ったら、しばらくして、「オイラさん、ちょっと来て」とオクチャン。寝室に行ってみると、ウチボウズがほとんどスッポンポン状態で、その背中をオクチャンが一生懸命お尻ふきで拭いている。
ウチボウズ、けっこう大量にウンチをしたらしいのだが、オムツがずれていたのか、それがもれて、自分の背中はもちろん、着ていた服やくるんでいたタオルまで汚れてしまったとのこと。
ウチボウズは、ビックリしたからか、わけがわからず裸にされたからか、気持ち悪いからか、声もかれよとばかりに泣いている。オクチャンは悲しそうな顔で「ゴメンね、ゴメンね」と言いながら、必死にウチボウズを拭いている。パニックとまではいかないだろうけど、ちょっとした興奮状態にはなっていたかも。
とりあえず、オクチャンと一緒になってウチボウズに新しいオムツをつけ、服を着せた。その後、意図したわけではないけれど、オクチャンは汚れ物を洗いに風呂場へ、オイラはウチボウズを抱いてあやす恰好に。
幸い、今回はそれほどお腹はすいていなかったからか、しばらくして泣き止んでくれた。オクチャンも、いったんウチボウズから離れて少し落ち着いたのか、戻ってきたときには、「も〜、びっくりしましたぜい」といつもの感じに戻っていた。そして、ウチボウズにおっぱいをあげてから、2人でまた横になって眠りについたので、オイラもひと安心と仕事に戻った。
でも、仕事を終えてオイラが布団に入ったとき、まだ起きていたのか、目が覚めたのか、隣の布団のオクチャンが、ふと呟いたんだ。「嫌いにならないよね」と。
そんなことあるわけないじゃないか、ウチボウズはオクチャンがいてこそなんだから、どんかことがあったって嫌いになんかならないよ、オクチャンのこと大好きだよ。オイラだってそうだよ。
とかなんとか言ってあげられたら、ちょっとしたホームドラマのワンシーンくらいにはなったのかもしれないけど、そんなことできるはずもなく、ただ「大丈夫だよ」しか言えなかった。でも、その代わり、その日は久しぶりにオクチャンと手をつないで寝た。
……と思ったら、すぐにウチボウズがぐずりだし、オクチャンはそそくさと「おっぱいの人」になっていったのだった。