Dolly&Tanny Moody Night Live

夜は赤坂のジャズハウスにライブを聴きに行く。
と言ってもプロのそれではなく、俳優の大谷亮介と女優のキムラ緑子がDolly&Tannyというコンビを組んで、日本語に超訳?したスタンダードナンバーを歌うというもの。
2人の設定をアメリカ生まれの日系三世にしてたり、MCも片言の変な日本語ふうにしたりと、ま、ふざけてるっちゃあかなりふざけてるんだけど、これがむちゃくちゃ楽しめるのよ。単なる素人のおふざけにならないぎりぎりのところで心おきなく笑えるのは、東野ひろあき(がっしゃん)の訳がなかなかに粋なのと、それを歌う2人の実力はさることながら、芯の部分にどこか品のようなものが漂っているからなんじゃないかな。俳優だけあって歌に妙に説得力があり、笑っちゃうんだけど、それだけじゃなく、「月光値千金」を元にした「けっこうアタイべっぴん」でドリーが「男ってバカよね」ってつぶやくように歌うところなんて、なんか泣けてきちゃったよ。ドリーの声には独特の色気と愛嬌があって、この歌は「上海バンスキング」の吉田日出子に、また「男が女を愛するとき」を元にした「飲んでてな」は原田芳雄に、凌駕とまではいかないまでも匹敵するくらい素晴らしかったと思う。
本当に久しぶりに、この時間とこの空間が、もっともっと続いてほしいと心から思えるひとときだった。ぜひ、来年もライブをやってほしいし、できたらCDも作ってほしいなあ。