「私の中のあなた」を見る

ふと気づいたら今日は、ワーナーマイカルシネマが1000円の日。いつもなら20日は出稼ぎ仕事が入っているんだけど、今月は明日からなので、オクチャンも休みということもあり、そんならと茅ヶ崎まで映画を見に行く。
何にしようかな、と相談した結果、「私の中のあなた」に決定。キャメロン・ディアスのシリアス?な演技はどんな感じなのか、どんくらい泣けてしまうのか、オイラもちょっと見てみたかったんだ。
結論から言って、好感が持てるいい映画だったと思います。少なくともオイラたちはけっこう泣けたしね。
もっとも、テレビのCMを見て、あれを期待してくるとどうなのかなという気もちょっとした。CMではキャメロンが頭を丸めるシーンが、さも映画のクライマックスのように流れるけど、実際には映画のほんとの前半にさらっと出てきておしまいだし、「長女のドナーとして生を受けた次女が両親を訴えた本当のワケは?」なんて、いかにも大どんでん返しがあるみたいに言ってるけど、その本当のワケっていうのは、たぶん誰もが想像できるものだし。
でも、実はそれがかえって好感が持てたところでもあるんだよね。題材が題材だけにもちろんシリアスでヘビーな部分はあるんだけど、それを必要以上にクローズアップすることもなく、家族の問題、死の受容の問題、人工授精の問題などを、見る側にさりげなく問いかけてくる感じがあった。なんか、いい意味でハリウッドらしくないと思った。ハリウッドらしくないと言えば、この映画、セリフのないシーンがかなり多いのも、らしくなかった部分。しかもそれらのシーンが、けっこう効果的だったし。このあたりは、監督ニック・カサヴェテスの親父譲りのセンスなのかもしれない。
ただ、ひとつちょっと気になったのは、長女が病気になり、そのために母(キャメロン)は弁護士の仕事を辞め看病に専念するんだけど、消防士の父の収入だけであれだけの生活ができるのかなということ。背景には父の実家は大金持ちということがあったようだけど、少し無理があるように思った。それに、それなら、この話自体、ごく一部の恵まれた家庭だけのことになってしまうし。