久しぶりに慶応の魂を見た

一連の出稼ぎ仕事が一段落し、深夜に帰宅してちょっと焼酎を飲みながら、録画していたラグビー早慶戦を見た。
ここ数年は、前半拮抗してても、後半になると自力に勝る早稲田が突き放すという試合内容が続いていた気がする。今年も、慶応がどこまで粘れるか、が見所と行ってよかった。
しかし、なんと慶応が10年ぶりに早稲田に勝ってしまったのだった。
たしかに早稲田の攻撃はちぐはぐしている感じはあった。個々で行こうとしてミスが出る、それをカバーしようとさらに無理に攻撃を仕掛け、さらにミスを重ねる、という悪循環にはまってしまったようだった。今年の早稲田に、本当の意味でのキャプテンシーを持ったメンバーがいない証なのかもしれない。
でも、そんな早稲田の焦りを誘ったのは、確実に慶応の、使い古された言葉かもしれないけど「魂のタックル」だった。そして今年は、それが最後まで途切れることなく続いたということが、一番の勝因だったと思う。
今年から早稲田の監督になった辻は、大学やNEC、さらにはジャパンでも、小さい体から繰り出す激しいタックルが身上だった。その彼の前で、気持ちのこもった低く激しいタックルを繰り返したのは相手の慶応フィフティーンだった。そのタックルを、そしてそれによって最後の一線を越えられない自チームの姿を、辻監督はどんな思いで見ていたのだろうか。